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“声”の国民国家・日本 (NHKブックス)
本, 兵藤 裕己
によって 兵藤 裕己
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ファイルサイズ : 24.08 MB
内容(「BOOK」データベースより) 日本が近代国家としてスタートするにあたり、天皇を親とする“日本人”の民族意識を形作ったのは、近代的な法制度や統治機構などではなく、浪花節芸人の発する“声”だった。浪花節の“声”という視点に立ち、近代日本の成立を問い直す問題の書。 内容(「MARC」データベースより) 近代国家の基盤となった「日本人」の民族意識は、浪花節芸人の「声」が作った。政治から疎外された人々を心性とモラルの共同体へとからめとった浪花節の「声」という視点に立ち、近代日本の成立を問い直す。
ファイル名 : 声-の国民国家-日本-nhkブックス.pdf
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浪花節の歴史を知るには非常に面白い本である。浪花節が蔑まれた出自的理由、浪花節が大流行した社会的背景などを知ることができ、一気に浪花節の社会的位置を理解できた。浪花節は「大東亜戦争」とともにあったという著者の主張は納得できる。しかし「天皇を親とする<日本人>の民族意識を形作ったのは、浪花節芸人の発する<声>だった」とするのは買いかぶり過ぎだろう(むしろそうだと浪花節ファンとしては嬉しいが)。そのような根拠は本書にも示されない。思わせぶりに論は進むが、示されるのは日本の国民国家形成時の大衆が浪花節を好んだという事実(相関)だけである。相関と因果関係を混同してはならない。むしろ国民国家形成期だから、それとクロスする内容の浪花節がウケたのである。日本が明治維新を行い、その後三度の戦争を行わざるを得なかった一番の理由は「外圧」=欧米列強のアジア侵略である。<日本人>の民族意識を形作った原因は日本型ファシズムでも浪花節でもなく「外からの脅威」。日本の人文系研究者でよく見られるパターンだが、おそらく筆者はナショナリズム=「悪」と決めつけた上で、その原因となる悪玉探しをしているのでしょう。それが浪花節だと。しかしナショナリズムは別に悪ではないし、それを形成する原因もそんな単純なものではない。従って全体の論調には賛同できない。ちなみにアメリカは日本の戦争行動を理解するために「忠臣蔵」で日本人を研究したとか。赤穂義士伝を日本中で大ブームにした浪曲師桃中軒雲右衛門と「微妙にクロスする」話ではある。しかしそれ以上ではない。
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